コンテンツへスキップ

緊張しやすい体の人が知っておきたい「神経と姿勢」のしくみ

  • by

SenseBodyでは、穏やかな動きを通して、今の自分の体の状態を感じることをベースとした「ソマティック・ムーヴメント教育」を提供しています。


普段私たちは、たくさんの刺激に対応して生きています。時には刺激は穏やかだったり、時には「もうキャパシティーを越えている」と感じるほどの刺激だったり。


こうした多くの刺激の波を、上手に乗りこなしていく際に、自分の緊張や反応のパターンを体で知っている。そして反応があっても中心の軸に戻ってくることができるという経験を積んでいること、体への信頼があることが大きな支えとなる場面が多くあるとSenseBodyでは考えています。


今日は、普段はバラバラに捉えられることが多いであろう「緊張と神経と姿勢」、これらの繋がりに着目して少しお話しできたらなと思います。

大変、大急ぎ!そんなとき体は?

たとえば。急に、今日仕事に持って行かなければならない物があったことを思い出したとします。

絶対に忘れてはいけないものだ!と慌てます。

でも、その朝に乗らなければならないバスの時間は決まっています。

バスに乗り遅れればその後の電車にも乗り遅れてしまい、遅刻は目に見えています。今日は大事なミーティングがあるのに、、、!

大急ぎで、忘れ物の準備をします。間に合わないかもしれない、いや、間に合うかもしれない。

ようやく準備ができ、大急ぎでバス停に向かいます。

ギリギリ間に合いました。バスに乗って、フーッと、息を吐きます。

手すりに捕まっている自分の姿勢に意識を向けてみます。
さあこの時、肩がストンと楽な位置にあって、頭は背骨の上に乗って、楽ちんに呼吸と一緒にある。肋は前にも横にも後ろにも、のびのびと呼吸と一緒に動いている。視野は穏やかで広く、、、。
そんなことはなかなかないだろうと思うのです。
多分その時の体は、肩や胸が前の方にキューッと閉まっている、もしくは極端に肩や胸が開かれて戦闘体制にあって、呼吸は硬く、心拍は上がり、頭に血が登って眼圧が上がった感覚があり、視野はどこか一点をギュッと凝視している、もしくは無感覚なぼんやりとした視野の方もいらっしゃるかもしれません。どちらかになっているのではないかなと想像します。

気づいている気づいていないの違いはあれど

神経の状態は全身に、瞬時に、さまざまな組織の状態を変化させます。視野、呼吸、心拍、発汗、血圧、耳の聞こえ、筋肉の長さ(それによる骨の位置) etc.


今挙げさせていただいた中でも、筋肉の長さと、それが変化することで筋肉に引っ張られて移動する骨。ここは見落としやすいかもしれませんが、瞬時にシフトしています。多くの場合、気持ちが落ち着き、普段通りの生理機能が戻り、しばらくしてから、筋肉の長さが戻っていない、骨の位置が戻っていないことによる「なんだか首が痛い」「なんだか肩が硬い」「腰が、、、」と気づきます。本当は、だいぶ前に、シフトしていたかもしれないのです。

慢性的な緊張や「凝り」

神経回路は、使えば使うほど強くなるという性質があります。良くも悪くも、そういう側面を持っている。これは味方につけることも、もちろんできる神経の性質です。


そして、人が、自分の姿勢や、状態に、気づきにくいのも、ここにヒントがあります。そもそも、慢性的な状態には人は、気づきにくい。


どんな姿勢であろうと、それが心地よい状態であろうと、心地の悪い状態であろうと、長く継続された形は、「デフォルト」として定住します。そして人はデフォルトには、何か別の違う状態が比較として持ってこられないかぎり、大抵気づくことが難しいのです。


例えて言えば、楽な状態を体験して初めて、「ああ。以前は、ちょっと苦しかったのか」と気づく。


気づくということは、選択肢が生まれているということとイコールだと思うのです。この状態を、最初はそれが束の間であったとしても、余白、とか余裕、とか人は呼ぶのだと思います。


そして、新しい状態、デフォルトではない状態がポンポンと継続して提示された場合、それは、デフォルトと同じ重さで、秤の上にポンと置かれます。「どっちでも、いけるよ」という状態。どちらを選んでもいい状態。人はこの、選択肢がある状態を「自由」と感じるのかなと思います。どちらにも、常に小刻みに、そして時には大きく、揺れ動くことのできる状態。動きがある状態。そして体の視点からは、この行き来ができる、動きのある状態を「慢性的な緊張が少ない状態」すなわち、健康、な状態と言います。

さいごに

SenseBodyでは、大変シンプルなエクササイズを通して、この「選択肢を持つ」作業を行っていきます。

身体の状態から、
自分の反応を理解する視点を持つこと。

それだけでも、
日常の中での選択や関わり方が、
少しずつ変わって見えてくるかもしれません。


“Stability within motion. A body that stands with gravity, not against it.”

— SenseBody: 「動きの中の安定を。重力とともに立つ身体を。」