
—— 中枢神経のレジリエンスという視点から
多くの方は、身体を変える、姿勢を変える、動きを変えるというとき、
「刺激を入れること」
「負荷をかけること」
「頑張ること」
を思い浮かべるかもしれません。
けれど、SenseBodyのAxis〜アクシスが提供するのは、
こうした反応を引き出すアプローチとは少し異なります。
Axis〜アクシスが中心に据えているのは、
中枢神経のレジリエンスを、反応ではなく回復を通して育てることです。
反応を通して変わる、という一般的な方法
多くの運動指導やトレーニングでは、
- 不安定な状況をつくる
- 強度を上げる
- 予測不能な刺激を入れる
といった方法が用いられます。
これは中枢神経にとっては
「反応せざるを得ない状況」をつくることでもあります。
うまくいけば、バランス能力が上がったり、動きが洗練されたりするでしょう。
ただしこの方法は、
神経系がすでに余裕を持っている、安定している場合に、より適しています。
慢性的な緊張やストレス、感覚の過敏さを抱えている個人の場合、
「反応を起こすこと自体」が、神経にとって負担になることも少なくありません。
Axis〜アクシス が外している条件
Axis〜アクシス では、意図的に次の条件を外しています。
- 強い刺激
- 予測不能な動き
- 頑張らせること
- 成果を急がせる流れ
動きはとても穏やかで、
ルーティンは毎回同じです。
この条件設定が、
中枢神経にとっての「安全な環境」をつくっています。
Axis〜アクシス で起きる「微細な揺れ」
Axis〜アクシス の動きの中では、
- 足首や首などの位置がわずかに変わる
- 重心線に対する全身のトーンが再配分される
- 呼吸や視覚、姿勢感覚が自然に変化する
といった全身の調整が起こります。
これは大きな反応ではありませんが、中枢神経は確かに「揺れています」。
重要なのは、この揺れが防御反射のレベルまで跳ね上がらないことです。
「回復」を最後まで経験する、という学習
神経系にとっての学習は、
「何をしたか」よりも
「どんな状態で終わったか」が強く刻まれます。
Axisでは毎回、
- 微細な変化が起きる
- 神経がわずかに揺れる
- しかし安全な範囲内にとどまる
- そのまま自然に鎮まる
- 軸に戻る
というプロセスを、最後まで経験します。
ここで神経が学んでいるのは、
揺れても大丈夫
何かをしなくても戻れる
戻るルートがある
という感覚です。
これが、Axisが考える
中枢神経のレジリエンスです。
レジリエンスは「制御」ではない
レジリエンスという言葉は、
「我慢する力」
「揺れない強さ」
のように誤解されがちですが、
Axisで育てているのは、
揺れない神経ではありません。
- 揺れる
- 反応する
- けれど自然に戻る
往復できる神経です。
中枢神経を強く鍛えるのではなく、
柔らかく、戻り道を思い出させる。
そのために、
反応ではなく回復が主役になります。
なぜこの方法が「安全」なのか
先に述べたような、運動やトレーニングで反応を通して変化を起こす方法は、
変化が大きい一方で、
崩れやすさも含んでいます。
Axisの変化はとても静かですが、
- 神経が過剰に反応しない
- 日常にそのまま持ち帰れる
- 繰り返し積み重ねられる
という特徴があります。その意味でAxisは、
人の役に、比較的安全に立ちうるムーブメント・システムであることを、
私は大切にしています。
おわりに
Axisは、
中枢神経を否定するものではありません。
まずは、
- 揺れても
- 自然に鎮まり
- 軸に戻れる
その経験を、身体レベルで取り戻す。
その先に、
私たちの身体が本来持っている、
より広い在り方へのアクセスが
ひらかれていくのではないか。
私は今、そう考えています。