
多くのアスリートが、フォームの改革や身体の使い方を変えようとするとき、必ずぶつかる壁があります。
それは、「一度は良くなったはずなのに、動き始めるとまた古いパターンに戻ってしまう」という現象です。
そのとき多くの方が、
「もう以前のような負荷には耐えられないのではないか」
「この身体で、また動くことはできるのだろうか」
そんな不安を感じます。
けれど、この現象は意志や闇雲な努力で対処する問題ではありません。
神経の性質を理解し、適切な段階を踏んでいけば、以前とはまったく違う神経の状態・動き方で、快適にパフォーマンスを発揮できるようになります。
今日は、SenseBodyのソマティック・ピラティス®で行っている
Axisから「運動」へ移行するための大切なプロセスについて、わかりやすくお話ししていきます。
Axisで整ったのに、動くと戻ってしまう理由
Axisを続けていると、
- 立った姿勢が楽になる
- 痛みや違和感が静かになる
- 呼吸が自然に戻る
そんな変化を感じる方が多くいらっしゃいます。
ところが、
いざ運動を始めると、以前の癖や捩れが戻ってしまう
という声も、実はとても多いのです。
これは「後戻り」ではありません。
身体は「静止」と「運動」で、別の学習をしている
Axisで育てているのは、
静止しているときの神経の安定。
一方で、
動くときには、
これまで長年使ってきた古い運動パターンが自動的に出てきます。
つまり多くの方は、
整った状態は手に入った
でも「整ったまま動く」練習は、まだしていない
この段階にいます。
ソマティック・ピラティスは「鍛える」ためのものではありません
SenseBodyのソマティック・ピラティスは、
- 筋力をつけるため
- 正しいフォームを覚えるため
のものではありません。
目的はただ一つ。
動いても、Axisの状態に戻れる神経を育てること
Phase1では、こんなことを大切にします
- 大きく動かない
- 回数を増やさない
- 頑張らない
代わりに、
- 動いたあと、立ったときにどう感じるか
- 呼吸や視線が自由でいられるか
- 身体が自然に「戻ろう」とするか
を丁寧に観察します。
「運動ができる」より「崩れない」身体へ
一時的にたくさん動ける身体よりも、
- 少しの負荷でも捩れない
- 環境が変わっても緊張しすぎない
- 動いたあとに、自然に整い直せる
そんな身体の方が、
スイミングや登山、ダンス、はたまた日常動作を長く楽しめるからです。
Axis → Movement → Axis
ソマティック・ピラティスでは Axis→Movement→Axis のサンドイッチ構造を行います。
ソマティック・ピラティスは、
Axisで整えた身体を「壊さないための運動」ではありません。
整った状態を、動きの中でも保てるようにするための再学習です。
もしあなたが、
- Axisで変化を感じている
- でも運動に戻ることに不安がある
- 以前の痛みや癖を繰り返したくない
そう感じているなら、
この移行期のプロセスは、とても大切な一歩になります。