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SenseBody Axis-設計のお話

SenseBody Axis〜アクシス という全身を穏やかに整えていくプログラムは全部で4つのセクションに分けてお届けしています。

それぞれの方の状態に合わせて、必要なエクササイズの数は多少前後しますが、行う順序には大きく変わりはありません。


「頭部のセット」→「腰部のセット」→「足首のセット」→そして必要であれば「肩のセット」という順番です。


今日は、この順番がなぜ大切なのか、そしてそれぞれのセクションが担う要点を少し、説明させていただければなと思っています。

なぜ「頭部」から始めるのか

頭部のセットは、SenseBody Axis〜アクシス の根幹と言えます。アクシスを長く継続した方々にとって最後に残るのも、この頭部のセットです。

アクシスは、大まかに分類すると「神経系に働きかけるエクササイズ」と「バイオメカニクスの理念を元に一時的な動きをもたらす目的のエクササイズ」に分けられます。

その中で、「頭部のセット」は前者で満たされたセットで、最も微細な動きを扱うセットです。

中枢神経を持った生物に特有の目という器官と、生存のために高度なパターン化、前後左右の方向の優位付け。そして上顎と下顎が分離して発生した舌という器官。顎関節の緊張具合によって決まってくる後頭部の状態。

これらのパターン化を、穏やかに、様子を見ながら和らげます。

すると、肉体というものがどれだけ精密に連携し合っているシステムであるか、全体という調和を常に取り続けているのか。この調整力に驚くのではないかと思います。

「頭のセット」の小さな動きが、全身にどれだけ影響を与えているのか。防衛や緊張、反応といった一見、遠いと思われるところにも瞬時に影響を与えうるのか。こちらを多くの場合で体感していただけるのが頭部のセットだと思います。

「腰部のセット」

「頭部のセット」の後は「腰部のセット」に入っていきます。

「腰」というのは「体(月)」の「要」と書くだけあって、立位姿勢の際、全身の構造の支えの中心となる部位です。

腰が全身の、絶え間ない微細な動き(呼吸や動作など、常にそこにある動き)に柔軟かつ安定して対応できている状態が大切です。

次の「足首のセット」が実は、立位の際に全身に与える影響を大きく担うのですが、腰が滑らかに反応できてこそ、上半身、果ては頭頂までの「姿勢」へと動きを繋げてくれます。

多くの人では、腰部に強い筋肉や筋膜のパターン化があるため「腰部のセット」は「神経系に働きかけるエクササイズ」よりも「バイオメカニクスの理念を元に一時的な動きをもたらす目的のエクササイズ」で構成されています。

「パターン」はもちろん、変化や選択肢の比較的少ない状態を指しますが、場合によってこのパターンは、体の軸を保つための大きな支えとなっている時があります。反応が大きい場合にはより遠回りをして、パターンに選択肢を与えていく方が実際には近道な場合があります。「腰部のセット」はそのため、その方の姿勢の支え方の特性を見させていただき、必要なエクササイズを見極め、お届けさせていただいております。

足首が担う、全身調整のきっかけ役

足首の靱帯は、わずかな変化で、全身の「姿勢」や知覚等に影響を与えます。

ちょっと考えてみると、なるほどな、と思っていただけるのではないかと思うのです。

たとえば川辺で、大小さまざまな石が転がっている。そこを歩いていく。足首は右へ左へ、内へ外へと、動きます。足元のこの有機的な動きを受けて、膝、股関節、仙腸関節、背骨、頭、と、全身が瞬時に位置を変えなければ、そして目のフォーカスや前庭の状態を変え続けなければ、パタンと転んでしまいます。難しい言葉を使うと、これを「固有受容感覚」といいます。よくリハビリなどで出てくる言葉ですね。この固有受容感覚のための入力に大きく影響するのが足首周りの靱帯や軟骨のわずかな変化です。

多くの場合でこうしたシフトは、手品のような鮮やかさで体験していただける現象です。全身の連動と、その美しさに触れるセットだと、セッションでクライアントさんを前によく思います。

(足首についてはこちらの記事も参考になるかもしれません→「目の見え方と足」

肩や首は「整える対象」ではなく、結果として変わることが多い

最後が「肩のセット」です。

多くの方が首や肩に慢性的な凝りを感じているのではないかと思います。現代ではパソコン作業が仕事のほとんどを占める方が多く、長時間に渡り保持された姿勢はもちろん局所的な筋肉の収縮をパターン化しますし、また神経を介して目の使い方は全身の状態を決定します。こうした習慣のケアはもちろん大切なことは大前提です。

前提に追加して、立位姿勢が多い人間では、肩や頭部は上に位置します。土台の上に、上部が乗っています。つまり、土台である足の状態を柔軟に受け止める腰があり、腰につながる背骨や肋がそれを受けています。また、体幹の筋肉の多くは神経の状態に連動して収縮をします。体幹の筋肉の状態につられて肋が動き、肋に接続されている背骨もまた、これにつられて位置を変えます。

そんなわけで、肩関節の状態にもよるのはもちろんですが、多くの場合で、「頭部のセット」「腰部のセット」「足首のセット」を継続していただくと、直接「肩や首」に働きかけなくとも、むしろそれよりも自然と、上体にも動きが出てきます。場合によっては少し、最後の味付けに塩コショウを振る、くらいな位置付けとなるのが「肩のセット」です。

「学ぶ → 実践する → 神経が安定する」

SenseBody Axis では、
いくつかの段階を通して、
身体の学びを深めていきます。

神経の学びは、
繰り返しの中で、
少しずつ「当たり前」として定着していきます。

これは、「条件が重なった結果として現れる応答」です。


“Stability within motion. A body that stands with gravity, not against it.”

— SenseBody: 「動きの中の安定を。重力とともに立つ身体を。」